16/09/11

隠しサスペンション

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【昨日の日記から続く】
スペシャライズド/ルーベの最大の武器は、優れた振動吸収性です。長時間走っても疲れにくい快適さがウリのロードバイクです。初代から先代のSL4までは、シートステーとフォークにエラストマー樹脂を封入した「ゼルツ」と呼ぶ機能で微振動を吸収し、フォークとフレームをしならせることで大きな振動を抑え、まるでサスペンションが付いているような乗り心地を実現していました。
新型ルーベはこの「ゼルツ」を廃し、本当にサスペンションを付けてしまいました。外観からは分かり難いですが、ヘッドチューブからフォークコラムに掛かる部分にサスペンション機能を組み込んでいます。このサスは20mmストロークで動き、コイルスプリングのみ、ダンパー無しのシンプルな機構で重量増も極力抑えられています。
リア周りの振動吸収はシートポストに任せています。快適性で定評のある「CG-Rカーボンポスト」を使用。更にこのシートポストのクランプ部を下げることでシートポストをしならせて乗り心地を高めます。
モデルチェンジするルーベの命題は「先代よりも乗り心地を高める」ということですが、SL4と同じ手法でさらに乗り心地を良くしようとすると、フレームやフォークをもっとしならせなければならず、剛性やフレームジオメトリに関わってきてしまいます。今回の変更は「ライダーになるべく近いところで振動吸収し、フレームやフォークは余分に変形させない」という考えのようです。
従来の設計思想を捨て、全く新しい考え方で挑んできた新型ルーベに期待です。試乗車のS-Worksルーベは来月に導入予定。私も乗るのが楽しみです。

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