20/10/08

検証 Specialized/Turbo Vado

新試乗車のEバイク「Specialized/Turbo Vado4.0」を山岳キャンプツーリングでテストしてきました。距離105km・獲得標高2,200mのルートで、結果としてはバッテリ容量が全然足りなかったのですが、詳しいバッテリ消費推移をレポートします。

一日目、スタート地点、満充電。アシストモード(3段階)は真ん中の「スポーツモード」でスタート。序盤はほぼ平坦路です。
16km地点、バッテリ残量90%に。「順調! 順調!」 まだ勾配は緩い。
27km地点、バッテリ残量80%に。「距離11kmで10%減っちゃうのか、以外と消費が早いな」 徐々に登り始める。


34km地点、バッテリ残量70%に。「え? 距離7kmで10%減っちゃうの?」 本格的に峠の登り勾配が始まる。
37km地点、バッテリ残量60%に。「えぇ!? 距離3kmで10%減っちゃうのか!? これはヤバい!」 ここでアシストモードを最弱の「エコモード」に切り替える。ここからがキツい区間なのに…


42km地点、バッテリ残量50%に。「この調子じゃ走り切れない。野営地までガマン走行して、明日の走行の為に20%は残しておこう」 このルートでいちばん辛いところですが、緩い坂では小まめに電源を切って脚漕ぎだけで登り、キツい区間だけ「エコモード」でアシストしてもらって登ります。エコモードはアシスト感が弱いですが無いよりマシ。
46km地点、バッテリ残量40%に。古峰ヶ原峠のピーク付近。「いちばんキツい区間は過ぎたぞ」


60km地点、バッテリ残量30%に。大荷場木浦沢林道の登り区間。「もうすぐ野営地だ! 疲れたぁ…」 エコモードでアシストさせながら一日目最後の坂を上ります。


二日目、引き続きエコモードに設定してスタート。
68km地点、バッテリ残量20%に。林道前日光線のアップダウンもアシストさせないと厳しい。
75km地点、バッテリ残量10%に。「ここまで来れば残り10%でも安心だ」
ゴールまで一気に下りますが残り4kmの地点で登り坂が現れる。しかし電動アシストが効かない。「バッテリ切れたな…」


【まとめ】
この「Turbo Vado4.0」で、アシストモードを「スポーツモード」に設定したまま山岳キャンプツーリングするなら、距離80km・獲得標高1,300mくらいのルートで抑えるべきでしょう。別売りの追加バッテリを付ければもう少し航続距離が伸びます。しかし当店のもう一台のEバイク「Scott/Scale E-Ride」に比べると航続距離が全然短いです。
バッテリ容量が少ないのか? スペシャライズドのモーターの電費が悪いのか? 常時点灯のヘッドライトが電気を食ってるのか? バイクパッキングしたキャンプ装備が重いのか? じて吉の体重が重すぎるのか? おそらくその全部が原因でしょうね…
モーターのパワーも「Scott/Scale E-Ride」のBOSCH製モーターに比べると明らかに弱いです。「スポーツモード」で走れば不足は感じないと思いますが。
スペシャライズドもこのEクロスバイクを山岳キャンプツーリングに使うことは想定していないと思われます。市街地での登坂やストップ&ゴーで威力を発揮するEバイクです。
車重の軽さ(15kg)とカッコ良さは他社のEバイクよりも秀でています。航続距離とモーターパワーを取るか、軽さとカッコ良さを取るか、難しいところですね。
当店デモバイクはSサイズです。試乗希望の方は予め御連絡ください。充電しておきます。

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