23/02/03

精密で繊細で長持ち

“消耗品”というものは文字通り消耗させないと耐久性が判定できないので、良い製品であっても売り上げに現れるまで時間がかかるものが多いです。今日紹介する商品もそんな消耗品のひとつ。「日泉ケーブル」のインナーケーブル「SP31スペシャルステンレス」です。
昨年当店では「シマノ/Dura-Aceポリマーコートケーブル」の販売本数をこの「SP31」が上回りました。「ニッセンのSP31」は4年以上前から推していたのですが”デュラエース”のブランド名を超えるまでは時間がかかった…

お値段は…
シフト用は「SP31」が¥1640、「Dura-Ace」が¥1410。
ブレーキ用は「SP31」が前用¥1230・後ろ用¥1530、「Dura-Ace」が¥1440。
(いずれも1本・税込み当店価格)
「SP31」は「Dura-Ace」よりもちょっと高いですね。しかし耐久性と滑らかさで優れています。

SP31の売り上げを押し上げたのは皮肉にもシマノのSTIレバーでした。シマノの一部のSTIレバーは「レバー内部でシフトケーブルが千切れやすい」というウィークポイントを持っています。走行中に変速不具合が起きて困ったお客様方が「もうこんなトラブルは御免だ。少しでも耐久性の高いケーブルにしたい」とSP31に張り替え、その後もリピーターとなってくれたのです。(ただしSP31も絶対ではなく千切れるときはあります)

上写真の右がSP31、左がデュラエースです。
デュラエースよりも耐久性が高いのに、ちょっと細くて柔らかいです。この柔軟性がアウターケーブル内での滑りの良さに繋がっているのだと思います。
デュラエースのポリマーコートも滑りは良いです。しかし「コーティングがポロポロ剥がれて嫌だ」という声もよく聞かれます。SP31のプラズマメッキコーティングはこの点でも優れています。
デュラエースよりも1本あたり200円ほど高いですが、造りが精密で動きが繊細で長持ち、という逸品です。

「Dura-Aceポリマーコートケーブル」と「SP31スペシャルステンレスケーブル」。かたや世界の大企業、かたや大阪の町工場の製品ですが、どちらも優れた日本の工業製品です。ケーブル交換の際、お好みのものを御指定ください。

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