24/10/04

Eロードへの展望②

≪昨日の日記の続き≫

【② 価格70万円未満】
いくら軽くて楽なEロードでもお値段100万円以上もするとなかなか売れません。Eロード普及を目指すなら70万円未満を目指して欲しい。
40万円の軽量カーボンロードバイクに30万円くらいの電動アシストユニットを組み合わせれば可能だと思うのですが…
ちなみに今回、当店のCX6DをEロード化するのにかかった費用は約14万円です。

【③ バッテリ容量350Wh以上】
ロードバイクなんだからキツい峠を越えて遠くへ行きたい、と考えるのが当然です。そのためにはバッテリ容量が小さいと使い物になりません。私の経験上、獲得標高1500mくらい登るのであれば容量350Whくらいのリチウムイオンバッテリが必要です。
当店の「スマチャリ改CX6D」のバッテリ容量は約240Wh。う~ん、ちょっと少ないな… 実際、筑波連山では獲得標高1020m地点でバッテリが切れました。
なお”航続距離”を気にする人が多いですが、Eロードの場合はあまり関係ありません(電動アシスト無効速度(24km/h以上)で走る場合が多いから)。

【その他】
〇 ロードバイクなんだから輪行もしたい。となるとやはり車重は軽くないと。車重20kgは論外。15kgくらいでもちょっと辛い。やはり12kg未満でしょう。
〇 たくさん走ればバッテリが切れちゃうこともあります。そんなとき車重20kgもあるEバイクだと絶望しちゃいますが、12kg未満なら「まぁ仕様が無い。頑張って漕ごう」と諦めがつきます。
〇 Eロードと言えどもロードバイクなんだからカッコ良くあって欲しい。パッと見てすぐに「Eバイクだ」と分かるようなデザインでは嫌だ。
当店の「スマチャリ改CX6D」は残念。Eバイク化がバレバレです。

【検証 スマチャリ】
今回のテスト走行は上図の筑波連山ルート(距離62km・獲得標高1330m)でスマチャリ改を検証しました。
〇 アシストモードは「AIモード」という省エネモードで走りました。結果、距離24km・獲得標高1021m地点でバッテリが切れました。
〇 容量240Whのバッテリで千メートル登れるのはなかなか優秀。しかし、筑波・南房・秩父・丹沢あたりの低山に行っても1300~1500mくらいは登るのでもうちょっとバッテリ容量が欲しい。
〇 「AIモード」はアシストパワーは弱い。登り坂では速度11~13km/hくらいを維持して走りました。これだと”登り坂で無双”は出来ないでしょう(欧米Eバイクは17~19kmを維持して登れる)。

〇 スマホでバイクの状態を確認しながら走りますが、いちばん良く見る「バッテリ残量」の目盛りが見難くて不正確。
〇 一旦停止しないとスマホ操作が出来ないのも不便(登り斜度がキツくなったり、バッテリ残量が心配になったり、脚が疲れちゃったりしたら走りながらアシストモードを変えることが多い)。

〇 “Eロードで一番重要な点だ”と述べた「アシスト無効速度域(24km/h以上)での走り」もあと一歩でした。速度27~30km/hで平地巡行するのは結構キツい。このルート後半の平地区間が辛かった。車重はともかく、アシストモーターが駆動していないときにモーター抵抗がペダルに掛かってしまうのが原因だと思います。

【まとめ】
ここまで書くと「Eロードなんて要らないよ」「普通のロードバイクで良いよ」と言われるかもしれませんが、Eバイクって本当に楽しいんですよ。スポーツ自転車の充実感を保ちながら、今まで自分の脚力では行けなかったところに連れて行ってくれるんです。
それに何だかんだ言っても日本人サイクリストはロードバイクが好きです。そこそこ軽くてカッコ良くて高価すぎないEロードなら売れると思います。実は欧米ではそんなEロードが既に販売されています。バイクメーカーには頑張って日本市場に導入して欲しい! 期待してます! それまではこのCX6D改でEロードを学んでおこうと思います。

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