“オーバーホール”とは、自転車をほぼ完全に分解し、ワイヤー・チェーン・ブレーキシューなどの消耗品を新品に交換して、各部ベアリングをグリスアップ(または交換)し、通常の洗車では洗浄できない深部をクリーニングし、フレーム・フォーク・コンポを磨き上げ、再び自転車の形に組み直す総合的な整備作業です。
走行距離5～6千kmおきに作業するのが望ましく、バイクを数日お預かりしますが新車時に近い感触を取り戻せます。それなりに費用もかかりますが、車体・ホイール・コンポの寿命を延ばすので、長く乗るバイクなのであればかえって経済的でしょう。
今日は”オーバーホール”に関してよく受ける質問5つについて述べましょう。
【オーバーホールする必要あるの？】
上写真はヘッドセットです。流れ落ちた汗がバイクの深部に沁み込み、文字通り浸食してゆくのです。たくさん走る人ほど定期的に全バラメンテしたほうが良いと思います。
お客様による日頃のお手入れではメンテナンスしきれない箇所を診させて頂きます。
【どんな車種でも作業を請けるの？】
作業を請けられない車種もあります（当店で取り扱っていないメーカーの一部車種など)。いちどバイクを見せて下さい。
当店取り扱いブランドの車種と、当店で過去に販売した車種については全て作業を承っております。
【いつ持ち込んでも良いの？】
必ず御予約ください。オーバーホール作業は一週間ほど要しますので、預かれる期間を御指定ください。
何せ狭い店なので御予約なしで持ち込まれると置き場所が無い時があります。また先約が入っていると納期が延びる場合があります。
【納期は？】
一週間ほどバイクをお預かりします。交換パーツがお取り寄せの場合はもう少し納期が延びる場合もあります。
いちどにお預かりするバイクの台数を3～4台までに制限して、数日かけて丁寧にお客様のバイクを組み直しております。
【費用は？】
明確に答えられません。パーツ代込みで2万円で済むときもあれば6万円以上になってしまうときもあります。上図の作業明細は10月に作業したバイクの例です。今まで二千台くらいのバイクをオーバーホールしましたが、一度として同じ金額になったことはありません(たぶん)。
フレームの構造（ケーブルはフレーム内装or外装？ ハンドル内装or外装？ ロードバイクor MTB？ 圧入BB or スレッド？）、コンポの種類（Di2変速or機械式変速？ 油圧ディスクブレーキorリムブレーキ？ フロントシングル？ シマノorそれ以外？）、交換パーツのグレード、パーツ交換の要否、etc… バイクの構造も作業項目も交換パーツの金額もバラバラなので、正確なオーバーホール費用は作業後でないと分からないのです。
｢とりあえず目安だけでも知りたい｣という方には「タイヤを変えないでフルメニューでオーバーホールしてパーツ代込みで4～5万円かなぁ」と多めに伝えております。
なお、当店販売車両については初回オーバーホールを工賃無料としております（交換パーツ代は御負担いただきます。有効期限は納車から6年間)。ぜひ御利用下さい。
冬はオーバーホールの作業依頼が多い季節です。御予約お待ちしております。