日記

検証 ORBEA/GAIN②

【昨日の日記の続き】

≪検証② 平地巡行能力≫
日本国内の規制では時速24km/h以上の速度域で電動アシストは効きません。しかし普通のペダルバイクでの平地巡行速度域は25~30km/hが一般的です。これに付いて行けないようなEロードでは普通のペダルバイクと一緒にツーリングに行けません。GAINはどうかな?
合格でした。筑波山の麓の平地区間で軽快に走り続けられました。車重11kg台まで削った軽さが効いています。

≪検証③ 獲得標高≫
このテストコースの総獲得標高は2,500m。峠道ではHiモードを多用しつつLow・Midモードにも小まめに切り替えて登りました。下りと平地ではアシストOffし、いちぶ向かい風の強い平地区間ではLowモードに助けて貰いました。
結果、獲得標高2,290m(距離94.1km地点)でバッテリが切れました。
オルベアのカタログでは「4,000m登れる」と謳っていますがかなり誇張してると思います。実用的なアシスト域での総獲得標高は2,000~2,300mくらいだと思ってルート計画を立てたほうが良いでしょう。
「超級の峠を繋いで走りたい。3,400mくらい登りたい」という方はオプションのレンジエクステンダーが必須です。

≪検証④ 普通のペダルバイクと一緒にツーリングできるか?≫
出来ます。獲得標高2,000m未満のルートで、一緒に走るメンバーが平地巡行28km/h前後の一般ライダーなら、登りも平地も楽しくツーリングできるでしょう。
しかし2,300m以上登るルートで、参加メンバーが平地巡行30km/h以上の健脚揃いだと一緒に走るのは難しいかも。だけどそんな走行会に参加する人ならEロードなんか要らないでしょ。

≪その他≫
〇 Eロードに見えない … フレームはバッテリ内蔵だけどゴツすぎず、リアハブモーターも小ぶりでしかもモーター音が静かでした。パッと見ではEバイクだと分からないハッタリの効くEロードです。
〇 後輪脱着が容易 … リアハブモーターのEバイクは後輪の脱着が難しい車種ばかりですが、このGAINは後輪脱着手順が普通のペダルバイクと殆んど同じ。ってことはパンク修理・輪行・車載のときの時間と手間を減らせます。
〇 ちょい太タイヤ履けます … タイヤ幅35cまで許容します。今は30cのスリックタイヤを履かせていますが、夏になったら35cグラベルタイヤを履かせて山奥にキャンプツーリングに行ってみようと思います。用途が広がるEロードです。
〇 決して速くは無い … 「Eバイクって速く走れるんでしょ?」という方が未だに多いですが、Eバイクというものは速く走るための自転車ではありません。”楽に走る”ための自転車です。このGAINも決して速くは走れません。平地では普通のペダルバイクのほうが速いです(ペダルバイクのほうが軽いから)。登りでも最強モードに入れても時速11km/hくらいでした。
〇 追加バッテリ購入の際の注意 … バッテリ容量170whのレンジエクステンダーはバイク納車後に後から追加購入することが出来ません(空輸の際の規定によるもの)。必要な方は必ずバイクと同時にオーダー下さい。

≪まとめ≫
「アシスト弱い」とか「速くはない」とか書きましたがやっぱりEバイクは楽しいです。今回のテストコース「筑波連山 獲得標高2,508m・距離110km」は私の自力では走り切れないルートですが、それを7時間半で完走できたのはGAINのアシスト力に他なりません。Eロードは乗り手の限界を超えたところまで連れて行ってくれる素晴らしいアイテムです。
私はサイクリングイベントを主催したり、定休日にお客様と走ったりすることが多いのですが、ときどき体調が万全でなくヒルクライムイベントが辛いときがあります。そんなときもこのGAINは大いに助けになってくれるでしょう。
これからソロライドにもグループライドにも活用して行きたいと思います。