日記-試乗車

Q’Auto【① 気持ちのすれ違い】

先週の日記で紹介したシマノの自動変速コンポ「Q’Auto」を使ってみました。「速度・ケイデンス・トルク・勾配のセンサーを搭載しオートマチック変速する」「マニュアル変速させるとAIが乗り手の変速パターンを学習して最適な自動変速してくれる」っていう凄い奴です。
早朝に近隣45kmほど、約2時間を走って「本当にそんなお利口なコンポなのか」ってのを確かめてきました。
結論から言うと「AIに俺の気持ちは通じなかった。だけど”対話してる感”があって楽しかったよ」って感じです。

まず序盤から違和感ありまくりでした。ずっと重いギアで漕がせようとしてくるんです。私は貧脚なうえにウォームアップに時間が掛かるんですよ。「こんな重いギアじゃ漕げねぇよ」と手動シフトダウンしても、AI君がすぐにガチャッと重いギアに変えてくるのです。スタートから数kmはこれを繰り返しながら「俺は貧脚なんだよ、早く分かってくれよ」と思っていました。

20~30分くらい走ると「御主人様は貧脚なんですね」とAI君も分かってくれたようで、無理に重いギアで漕がせようとするのを止めてくれました。しかし私もこのくらい走ると脚が温まってきてちょっとペースアップしたくなります。手動でシフトアップ! ところがAI君が「御主人様、無理して漕がなくて良いですよ。こっちのギアのほうがラクでしょ」と軽いギアに変えちゃうんです。中盤の数kmはこれを繰り返しながら「馬鹿にするな」と思っていました。

サイクリング終盤「フゥ~疲れた」と手動シフトダウンでクールダウン走行に入ります。しかしAI君が「えっ?御主人様、良いペースで走ってたじゃないですか。まだ頑張りましょうよ」と勝手にシフトアップしてくるのです。終盤の数kmは「もう疲れちゃったよ、ユルいギアで走らせてくれよ」と思いながらゴール。

謳いどおり、AIが常に乗り手の状態を学んで「最適なギアを選んであげよう」としているのを感じました。しかしどうしても気持ちのすれ違いは起きてしまい「そのギアじゃないよ」と不満を感じることも多々あります。
やはり「速度・ケイデンス・トルク・勾配のセンサー」と「手動変速による意思疎通」だけでは限界があるのでしょうか? それとももっとたくさん走り込めば俺の脚にぴったりの自動変速コンポになるのかな? もうちょっと使って様子を見ようと思います。またレポートします。