お客様RさんのS-WorksターマックSL3です。日曜日にお客様同士で絡んで落車してしまいました。
フレーム本体には外側から傷は見当たりませんが、フロントフォークに擦り傷が見られます。ひび割れは無く表面の塗装が剥げただけのように見えますが、カーボンフォークの内側までダメージが及んでいるのか判断が微妙な傷です。また、ホイールのスポークを交換しました。
昨日の定休日は車体の損傷具合を診断するため近隣を走ってきました。私の診断結果は…　たぶん大丈夫です。何とも曖昧な回答ですがこう答えるしか無いのです。明確な根拠はありません。
メーカーに問い合わせれば｢フォーク交換してください｣と回答されるでしょう。こちらもカーボンが割れているか否かの明確な根拠はありません。しかしメーカーとしては万が一のリスクを鑑み、またこのバイク本来の性能を維持させたいという考えからパーツ交換を推奨するはずです。
本当に割れているのか否かの明確な根拠が欲しいのであれば、カーボン内部まで超音波検査してくれる会社に依頼します。愛知県のカーボン修復ファクトリー｢カーボンドライジャパン｣です。しかしバイクをバラして梱包～発送し精密検査してもらってから再び組み立てるので、診断だけで1～2万円ほどかかります。
我々ショップの診断は経験則に基づくものです。目で見て、叩いて音を聞いて、指で触ったり押したりして、そして走ってみて診断します。”微妙な傷”の場合、アウトかセーフかはショップのスタッフによって判断が異なるでしょう。私の判断基準は「自分がこのバイクのオーナーだったら直すか？このまま乗るか？｣です。
今回の傷は…　たぶん大丈夫でしょう。距離60kmほどを荒く走ってきましたが異音や振動など違和感はありませんでした。もちろんこの状態のまま乗り続けるのであれば、自己責任において御使用頂くこととなります。
何はともあれ、皆さん事故に気を付けて走りましょう。