10/02/14

手応えの無い仕事

2010-02-14.jpg
MTBの組み立て中です。BB周りの切削作業をしております。実はこの作業、「手応えの無い仕事」なのです。BBシェル内にタップを立ててネジ山をさらい、BBシェル断面にカッターをあててフェイスカットします。しかし入荷するバイクの多くは出荷段階から既に精度が高く、「ガリガリと削り応えのあるフレーム」というのは滅多にありません。このバイクも、タッピングしたって殆んど削りカスなんか出ませんでした。面出しも既に綺麗に行われており、じて吉の作業は「表面の薄皮一枚めくる」くらいで終わりました。多くの場合、フレームの精度が保たれていることの確認として切削行程を行っているのが実情です。
スペシャライズドやジャイアントなどの台湾メイドのマスプロメーカーのフレームは得に精度が高く削りがいがありません。逆に「手応えのあるフレーム」というのはどんなものかと言うと、一部のイタリアンブランドのフレームとか、BBシェルが真っ茶色に錆びたフレームのオーバーホールなどでした。
これからも各ブランドには「削り応えの無いフレーム」の出荷をお願いします。手応えは無くても、やり甲斐はありますから、引き続きコリコリと削らせて頂きます。

TOP